ウラジーミル・バベンコさんの講演会を聴いて:その1
ベラルーシから来日されたウラジーミル・バベンコさんの講演会の模様が,ユーストリームで配信されることをツイッター上で知り,早速視聴いたしました。

子どもを放射能から守る全国ネットワークが主催し,東京で行われた講演会です。また,9月16日に発行された自分と子どもを放射能から守るには日本語特別編集の著者と言うことを今回の動画視聴にて初めて知りました。この書籍は京都大学原子炉実験所助教,今中哲二さんも監修されていると言うことで放射線防護に関する情報源としてはかなり信頼性が高いと評価できそうです。

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以下,講演会の模様をツイッター上でツイートされていた,子どもを放射能から守る全国ネットワークさんの情報を元に編集して書きたいと思います。



そのバベンコさんは,ベルラド放射能安全研究所副所長という肩書でチェルノブイリ原発事故後の子どもたちへの健康ケアーを長年されていたということです。何よりも私が心に響いたのはバベンコさんが3.11原発震災の後,福島第一原発というチェルノブイリと似たような事故が起こってしまって、ベラルーシ人は大変同情の念を持っている。それを知って不安になり日本のために役立てて欲しいとの思いで来日されたことでした。

書籍発売に至る経緯に関しましては,ベラルーシと日本では環境や食品の違いから,かなりの編集が必要があったそうです。そこで日本での専門家の今中哲二氏に監修をお願いしたと言うことでした。

チェルノブイリの事故後,ベラルーシでは原発事故対策の経験からネステレンコ教授は民間であるベルラド研究所を創立しました。地方に住んでいる住民のために放射能モニタリングが大事だったそうです。まずベルラド研究所の活動として始めた事故が起こった当時には,食品測定や森の中で集めてきたきのこ・ベリー類の検査する機械もホールボディーカウンターもなく,放射能に対する情報もなかった,その数々の疑問に関しての対処法はほとんど0からの出発だったそうです。

私が現在の日本と共通点として感じたのは,線量計が全く足りなかった。国の発表も人々は信じていなかった。国の線量計では正しい数字が出ないと言われていた。国が提供する線量計は15ベクレル以下しか示さないという冗談が流行ったこと,また,ベルラド研究所は1990年設立し,事故後4年経ってからなのは、施設設立のための場所や設備、人材を集めるのに時間がかかったのもあるが、官僚主義との闘いが最も大変であったことがそれです。(しかし,現在の日本の暫定基準値は500ベクレル・とても容認できない基準値)

創立後の活動については,一番最初に行った活動は,線量計の開発。その次は,線量計を使って測定が出来る測定員、専門家の養成。その後,線量計の数も足りて,専門家も育ってから,次のステップは地域住民のための汚染測定のセンターを作ることだったそうです。

地域住民が食品などを持参し,質問に答える等の活動を行った地域放射能センターで集まったデータは全てベルラド研究所に集積されていきました。その間どんどんデータは増えていきました。そのデータ収集の為の,放射能地域センターは最盛期には370カ所に設立されたそうです。

しかし,それから減って,現在ではほとんど無くなりました。何故,閉鎖されていったのか?それは,食品が非常に汚染されていることが明らかになってきたからだそうです。だから,ベラルーシ政府は『情報が無ければ問題もない。だからセンターは閉鎖しよう』と。だが,食品測定のデータは研究所内に残されている。1996年の時点では25万件のデータが集まっていましたので,人体の中にも蓄積されていることは明白だったのです。

その次の研究所の活動は,人体の測定です。人体の測定が出来るよう,設備を整え,ホールボディカウンターは,ベルラドで使っているのは椅子に座るタイプをそろえたのです。これらの装置には背もたれに測定器があり,放射線を探知します。それらのデータをコンピューターで算出します。ホールボディカウンターでの測定は,人体には全く危険無いとのこと。その理由としては,放射線は発せられず,人体の放射線をキャッチするだけで安全。(但し,ホールボディーカウンターはγ線しか測定できず,その評価には専門家の意見もかなり分かれる

そのホールボディカウンターで測定を始めた時,多くの住民から質問が来たそうです。例を挙げますと,『一年何回まで測定して良いか,、娠していても影響はないか?』に対しては,『これは安全。妊娠中でも大丈夫』と妊婦の方には特別に語りかける必要あったそうです。

さらに,ベルラド研究所には先週の金曜日まで,約40万人の人体測定の結果が蓄積されており,昨日福島に行って,ホールボディカウンターがある場所を見学してきたようです。福島の測定所のような場所が,もっと必要であることを言っています。また,日本でもっとホールボディカウンターで,子どもにどのように放射性物質が蓄積されているかきちんと把握する必要あるとのこと。ベラルーシの汚染地域に住んでいる子どもの95%にセシウムの汚染あってそれが体重1キロ当たり20ベクレルという報告がなされています。



続きは,また次の機会に譲ります。
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by rosso_fiolencino | 2011-10-16 15:48 | 反原発
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