日韓首脳会談・孤立する小泉外交
昨日(11月18日)の夕に、小泉首相はアジア太平洋経済協力機構(APEC)が開催されている、韓国の釜山にて、盧武鉉(ノムヒョン)大統領と、日韓首脳会談が行われました。

会談と言っても、僅か30分程度の、「通過儀礼」にしか過ぎない、「外交」とはもはや「外交」ではなく、単なる「面談」か「面接」程度の会見に過ぎず、この国の首脳はこれ程度の、「統治者能力」しかないことが、これで証明されました。



特に、予想されていたことは「小泉首相の靖国参拝問題」が焦点に成りましたが、彼、小泉首相は「過去の戦争を美化しない、正当化するものではない」と、言い繕いました。

しかし、どんな言葉を飾っても相手国の首脳に通じ合わなくては、何の意味も成さないのであれば、私たちの「血税」で賄われた、高い外交費とその外交そのものは水泡に帰したと言っても過言ではありません。

さらに盧武鉉大統領が、靖国を巡って「韓国に対する挑戦であり、日本が過去に戻るのを懸念している。韓国の国民の考えをよく理解して欲しい」と言ったのにも関わらず、その後、小泉首相は釜山のホテルにて、来年も参拝を継続するのか?という記者団の質問に「適切に、総合的に判断する」という、あいまいな言葉で、稚拙な答弁しかできないこの首相は、事実上、今後も参拝する意思があると見て差し支えないでしょう。

何故、一番近くに隣接している国同士がこのような形で、確執を生じるのでしょうか?

私は、ここ最近の「韓流ブーム」や互いの「文化交流」で日韓の意思疎通が、民間レベルで進んでいることに、大変大きな進歩であり、喜ばしい出来事であると感じています。
にも関わらず、この国の為政者の「気まま勝手で、独断専行」の行動に、この日韓双方の努力を踏みにじり、多くの人々の感情を傷つける行為は、許しがたいことです。

盧武鉉(ノムヒョン)大統領は、日本に対しして、「これ以上の謝罪や国としての個人は別として賠償を求めない」と言ってきているのですから、何故、その言葉を真摯に受け止め「心の通った」外交努力をしないのか、失望感を通り越して、絶望感すら漂ってきます。

私が過去ヤフーブログに記した、「靖国問題」の記事を引用します。

予想していたことですが、この首相の特徴として人の意表をつく形で、「突然」行動するタイプのようです。また、「公約」を必ず実行すると言った点に、国民の支持の一端を担っていると思われます。                   

私は、この靖国問題は国民感情として様々な意見が絡み合っているので、それをどのように文章に表現していいのか、わかりませんが、一つ言えることは、これによりアジア外交が、さらに「難しくなった」と言うことです。

かつて墨子は、「利」を重んじると言った点で、儒家の非難の的になりましたが、政治というものは「利」を、現代風に言えば「国益」になることを優先するのが課題であります。しかし如何に「国益」とは言え、国民の権利までを奪い、搾取するのが「国益」ではありません。(郵政・憲法問題・サラリーマン増税などがそうですが)

外交をおろそかにして、栄えた国は古今東西聞いたことはありません。墨子・孫子・管子等の古代中国の諸子百家の主張を通読すれば、「ごく当たり前」のこととして外交重視の政策が記述されています。彼、小泉首相は政治課題の一つである外交問題を解決の糸口すらつかもうとせず、それを破壊するやり方には、「一国の宰相」たる資質はもはや、存在しないと言っても過言ではないと、私はそう思います。

小泉首相が、もし戦没者を本気で追悼したいのなら、それこそ、この夏の「天皇陛下」がサイパン島で、韓国などのアジア諸国の追悼施設を訪問したように、彼もまた、そのような「政治的な努力」をするべきです。
沖縄や、広島・長崎にも同じように出向き、「不戦の誓い」をするべきでしょう。

ドイツなどがそうですが、誰でも先の大戦で犠牲になった、人々を分け隔てなく追悼する施設等の建設も大切ですが、やはり、「利」よりも自己の「凝り固まった政治信条」で失うものは何かを、今の為政者は、真剣に考えるべきだと思います。


くしくも、予想されたことに成りましたが、事務レベルの外交会談も実質困難でしょう。何故ならば、あの麻生外務大臣は、自民党政調会長時代の'03年5月に、「創氏改名は、(朝鮮人が)苗字をくれと言ったのが、そもそもの始まり」という「差別発言」を平然と言ってのける愚かな外務大臣に、今後のアジア外交の行き詰まりと、国民感情のボタンのかけ違いをいっそう懸念しなくてはならない時を迎えてしまいました。

用語解説・APECとは?

 

用語解説・墨子とは?


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by rosso_fiolencino | 2005-11-19 13:47 | 政治・時事
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