アメリカ産牛肉輸入再開について・その2
昨日の記事に引き続いて、BSE問題について考えてみたいと思います。

よく私たちがBSEに何故これほどまでに、恐怖心を感じるのか?過去の事例から明らかにし、再度、それを認識する必要性があると考え、過去から現在に至るBSEの問題を私なりに記述してみたいと思います。

もともと、この狂牛病(以下・BSE)は1986年にイギリスで発見された家畜の病気でした。BSEはその脳の神経組織が破壊され、真っ直ぐ歩けなくなったり、痙攣などの症状があらわれ、発症が確認されてから6ヶ月程でまるでスポンジのように穴が開き、脳組織が機能不全を起こして死に至ると言う恐るべき病気であることは、周知の通りです。



もう少し言えば、その感染した牛や人の脳の検体を顕微鏡で確認すると、かなり細かい穴が開いているのがちょうどスポンジのようですから「牛海綿状脳症」とも呼ばれています。

過去、この病気は今から約260年以上昔の1732年に、やはり同じイギリスで発見された羊の家畜病の「スクレイピー」によく似ていると言われています。何故ならば、牛同様に羊の脳の組織もスポンジ状になっていたからです。このスクレイピーの発見から、約200年後の1920年、同じようにイギリスで再び「スクレイピー」が大量発生しました。1920~1950年にかけてその大発生は諸外国へ飛び火していきます。

その結果、「スクレイピー」を発症した羊はもとより、同様にその牧場にいた羊も全て、処分されました。その成果もあってか、「スクレイピー」の撲滅には成功したかのようですが、1980年代に羊の飼育数と個体数が増えるに従って、再びこの現象が生じました。そしてまた、上記のようにこの「スクレイピー」に酷似したBSEが発生しました。

あと関連した事例としては、羊の「スクレイピー」が発生した1950年代、イギリスから南太平洋までの諸国へ伝わったその時に、ニューギニアの原住民の人々の間で、「クール病」という脳炎に似た症状が発生しました。その検体を調べてみると、死亡した人の脳の組織はスポンジ状になっていたという事例です。

もう一つ事例を挙げますと、BSEに感染した牛が週に1000頭も発生した1992年から2年後の1994年に、新型の「ヤコブ病」(クロイツフェルトヤコブ病)が発生しました。この難病も周知のように脳の組織がスポンジ状におかされるため、年齢の老若に関係なく発生していることから、牛の食肉からの感染が問題視されます。

では、何故BSEを発症するかと申しますと、牛の肉に含まれる「異常プリオン」がその原因であるとかなり前から指摘されています。2001年にこの言葉が「流行」し、国内での牛のBSE発症例が何件か報告されていましたが、その原因に「肉骨粉」であると言われてきました。牛の肉を効率よく出荷できるために「牛の共食い」をさせていたわけですが、その「肉骨粉」の中に「異常プリオン」が含まれていたと言うことで、国内の畜産農家の方々が、どれだけ辛苦を味わわされたことを思うえば、これは明らかに国の「大きな過失責任」を問わなくてはなりません。

今日は、ここまで。
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by rosso_fiolencino | 2005-12-24 11:59 | 政治・時事
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