小泉首相年頭会見と三位一体「改悪」について・その1
4日、小泉首相は恒例の年頭の記者会見を開き「小泉劇場最終幕」を演出しました。その中で相変わらず「改革を進めてこそ、成長をもたらす。『改革なくして成長なし』という決着を見た四年間であった」と強調しました。
世論調査によれば、彼の推進する「三位一体改革」が61%がその内容を評価。その支持する内訳を見れば、「小さな政府」「官から民へ」「国から地方へ」という歳出削減を評価していると報じられています。さてもまた国民は「騙された」といった感があります。つまり、公務員を減らす=赤字財政は解決するという単純な図式が成り立っているのかも知れません。



そしてまた、「赤字財政が減らせる」という一つの見方に縛られているのではないかとも思います。確かに、国の人口が初めて減少に転じ、労働力と生産力を支える人口もそれだけ減るわけですから、皿の上の「パイ」は小さくなっているのは十分理解できます。ただし、一方ではどのような無駄な歳出があるのか、国の「説明責任」は果たされていないと言わねばなりません。
(世論調査もいい加減に感じます、どうですか?あなたのところに来ましたか?全国でランダムで選出された人々が3000人、そのうち今回は1745人の回答ですよ。たった、これだけの人数で、本当にこれが国民の民意ですか?日本世論調査会なる裏側をリークした記事があれば、教えていただきたいほどです)

かつて、2001年に田中真紀子氏が「外務省」の不正支出を糺した時、どれほどのムダと莫大な予算が「湯水のように」使われていたか、もう既にどうなったのか、今この件に関しての情報が伝わってきません。また、米軍移転基地問題が今年は正念場を迎えますが、この基地問題でどれだけの財政負担を強いられるかという問題も棚上げされているようにも感じますし、アメリカとのMD構想に関しましても、「最新イージス艦」をはじめとする、ハード面の運用費をはじめとする、表に表れない費用はどうなのか?それを指摘する声も聞こえてきません。対テロ支援費もどうなのでしょうか?アジア諸国へその費用が支払われる。それに関してはどうなのか。公共事業にしても未だ、財政再建に転落しつつある地方でも、さらに「グレードアップ」するかのように巨大な箱物の施設や、高速道路等が建設されています。

小泉首相の言う「三位一体改革」とは一体何なのでしょうか?新聞の解説欄にはこう書いてあります。「地方分権と行政改革の推進を行い、国が細かく使い道を決めている補助金を減らし、その分を地方に税源として移譲。さらに地方の財源不足を補う地方交付税の見直しを一体的に進める。小泉首相が取り組む構造改革の一環。昨年11月、政府与党は2006年まで3年間に義務教育費国庫負担金などの補助金を削減し、3兆円を税源移譲する改革の全体像を決定。地方交付税もこの3年間に5兆1千億円が削減されることになった」

要するに、国は国民の税に関する「負担」を求めるが、その見返りとしての「国民に対する公共のサービスは切り捨てる」というわけです。首都圏や政令指定都市であれば税の収入は大きいわけですから、大都市は痛みはそれほどというわけではなくでも、地方ほどのダメージがないと言うことです。しかし、財政の苦しい地方は、今後どうなるのでしょうか?

彼、小泉首相のこの「三位一体改悪」は公務員が財政難の諸悪の根源であると、力説しそれ一辺倒で改革を推進すれば「赤字財政は立て直すことが出来る」という考えを国民に刷り込むのにまんまと成功したわけです。その証拠に「地方公務員」の給与と人数が多いと世論調査でも回答があるのを見れば、それもうなずけます。しかし、前述のとおり、それ以外の「赤字財政の根拠」に関してほとんど触れられていないのは何故でしょうか?

かつて、武部幹事長が「公務員と官公労は、社会の癌である」という「暴言」を吐きましたが、閉塞した世相と小泉不況の「不満の矛先を公務員に向けて」郵政民営化が「その第一歩」であったことを見抜かなければなりません。

ここで私が言いたいのは何かと言いますと、「国民が為政者に対する不満や、怒りの矛先を鈍らせるには、国民同士を『仲違い』させるという戦略を用いる」政治手法です。それは、歴史を振り返れば枚挙に暇がありません。あの徳川幕府の過酷な身分制度によって、民衆はがんじがらめの制度に縛られ、武士階級に怒りの矛先を鈍らせるために、民衆同士の身分制度によって民衆同士を監視下に置き、さらに「憎しみを増長させる」ことによって、二百数十年間の「圧政の歴史」があったのです。もちろんそれは明治政府以降にも引き継がれていくわけですがこの図式は、本当の意味で「民主主義を勝ち取った」ことのない日本人の気質なのかも知れません。

私たちは、今こそこの「試練」で本当の「民主主義を勝ち取る」という「選択」を迫られているのだと思います。
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by rosso_fiolencino | 2006-01-06 12:00 | 政治・時事
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