イラクから即時自衛隊の撤退の思いと英国准将の論文
陸上自衛隊のイラク駐留にサマワ住民の20%が、それに拒否していると言う報道がありました。駐留を拒否する一昨年の8%、昨年の約13%を上回った形ですが、私個人は20%を超える潜在的な、「拒否感情」と「敵対心」があるのでは考えます。



飲料水や医療分野での一定の評価があり、確かに年内撤退は66%という「数字」が出ていますが、その「数字の一人歩き」が進んでいると言わねばなりません。何故ならば、インフラ整備より実際の生活水準を引き上げる要求が大きいためで、雇用不足や貧困を「陸自では期待できない」という感情があると同時に、アメリカ軍をはじめとする「多国籍軍」の一員であると言う、イラク住民の「占領軍」とみなされている事実です。

関連しまして、ここ数日間で、実に興味深い記事がありました。それは英軍陸軍准将が彼自身の論文の中で「米軍はイラク文化に鈍感」であると指摘したことです。2004年後半まで勤務した英国准将は、次のように論文の中で評しています。イラクでの米軍将校は現地の文化に鈍感で、組織的な人種差別を繰り広げているに等しいと厳しく批判しています。

その論文の筆者はナイジェル・エルウィンフォスター准将で駐留米軍をさらに次のように指摘しています。「官僚主義や、厳しい上下関係、攻撃中心の作戦行動などによる重圧に晒されている」としています。また、こうした体質は国対国の通常戦争の伝統を反映したものとの見方を示し、そういう上で、武装組織への対応には、忍耐や文化的な理解、革新的な発想などが必要であるとし、こうした対応を取らないと、イラク住民の離反に直面すると警告。また、前例踏襲や過度の中央集権的な、意思決定は作戦行動を遅らせ、敵に時間的余裕を与えてしまうと強調しています。

一方、米軍の報道官は「同意できない」としながらも、「将来への教訓を得るため、異なった意見にも耳を傾ける」としていますが、この鋭い指摘に米軍の戦争指導者には「馬耳東風」といった、見方をしています。

古代中国の様々な「兵法書」にも戦争を長引かせて、何の利益も得られないと説いていますが、このように、同盟軍である英国准将の指摘はイラクの戦争の「大儀は全くない」と考えても、異論はないと思います。

このような情勢で未だ、イラク派遣をさらに延長するのなら「国内の戦費」はますますかさみ、何の「利」ももたらさないばかりか、中東諸国での利害関係を悪くすることを分かっていても、アメリカの「言いなり」になる政府は、今後、大きなつけを払い続け、その「とばっちり」は私たち国民が払わねばならない日が来ると思います。

9条を「冒涜」するのもいい加減にせよと、強く政府に抗議したい気分です。
(昨日は更新しませんでした、これからは私のペースで書いて行きたいのですが、あまりにも様々な問題が多くて頭の整理がついてないということをお知らせしておきます)
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by rosso_fiolencino | 2006-01-16 18:35 | 政治・時事
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