ライブドアと小泉自民党責任問題
中国の「四書五経」の一つ、「易経」には次のような記述があります。

「亢竜(こうりゅう)悔(くい)あり。象に曰く、亢竜悔ありとは、盈(み)つれば久しかるべからずなり。」(乾卦・上爻爻辞)

「天まで登りつめた龍。満ちたら欠けるのは世のならいである。永続的なものは望めない。悔いがある」

まさに、登りつめた龍はライブドアを象徴し、それが満ちてしまえば、あとは転落する様を表しているような「格言」と言えるのではないのでしょうか?



本丸とも言える、ライブドア堀江社長の任意による「事情聴衆」の段階に入り、ここ数日のテレビや新聞の記事はライブドア一色に染まった印象があります。先ほどの報道では堀江氏の「今夜中の逮捕」という急展開になってきているようです。

前回「企業倫理」に関してライブドア問題を取り扱いましたが、テレビ会社の買収騒ぎで、散々に振り回されたテレビのマスメディアはまるで「復讐」をするかのように、ライブドアを叩く論調が見られるようです。

大手ポータル会社としては、例えば広告会社の利益で無料の動画サービスをネット上で配信するサービスがあるようですが、「番組制作のスキルと過去の番組のアーカイブ」をテレビ会社から版権を買収または、傘下に置く戦略があると聞き及んだことがあります。確かに、最近のテレビは「バラエティーや企画もの」ばかりで、番組制作能力のない背景には、テレビ会社やスポンサーの資金不足があるのではと考えます。

そのテレビ会社は、いつ自己の会社が「買収」され、その独立したメディアたる存在を脅かされたのですから、ここぞとばかり「ライブドア叩き」に必死になっているある種の「逆襲」が始まったわけです。各評論家を招き、株価の不正吊り上げの「錬金術」を株価の分割等(例えば、10万円の株価は高いので一般人には手が届かない、そこでそれを十分の一の1万円10枚に分割し、1万円単位で購入できるようにして一般投資家を増殖させたという手法。ただし、ライブドアショックで一般の株主が株を手放し東証がパニックに陥ったのは先週ありました)の手法で急成長したと解説するなど、その憎悪に似た感情は、まるで立場が全く逆転したかのようです。

さて、もうかれこれ5ヶ月前の9.11衆議院選挙に広島の選挙区において亀井静香氏の「刺客」として送り込まれ堀江氏ですが、田原総一郎氏に「あなたは過去、球団やテレビの買収、それまでは理解できる、でもあなたは今度は何がやりたいの??」と詰め寄る彼に、堀江氏はシドロモドロに自民党の公認を受けたことについて、同じ改革路線が小泉首相のコンセプトと一致したといった内容のことを述べていたのを記憶しています。

今回、耐震偽装に関する国会承認喚問でヒューザー関連で安部氏関与が取りざたされている、小泉自民党ですが、この「ライブドア」にせよ「耐震偽装」にせよ、大きな政権の生命線にかかわる「事件・人災」であることは間違いありません。過去、「ロッキード事件」や「リクルート事件」にせよ、政界の汚職や闇献金に関することがリークされましたが、前述のテレビの論調は怒りの矛先を「ライブドアの堀江氏」だけに向け、このような企業倫理の欠ける社長を選挙の候補者にあげる今の小泉自民党の体制批判をしないのは、騒ぎの矛先を「ライブドア」一点集中に向け、国民の関心をそっちにそらすというマスメディアの「ワンパターン」の戦略であることは見え透いた出来事であります。

小泉自民党はヒューザーを始め、ライブドアに関する政治責任は大変、大きな問題であり場合によっては、この問題が小泉政権の「弱点」になり、「ポスト小泉」という巨大与党のたがが外れる糸口になるのではと、今後の情勢を見定める必要があるようです。
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by rosso_fiolencino | 2006-01-23 19:25 | 政治・時事
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